ツーバイフォー工法

ツーバイフォー工法とは??

ツーバイフォー工法の発生は19世紀初めの北米開拓時代、開拓者自らが限られた木材で建て、
『過酷な自然に耐えられる住まい』として誕生しました。
 
この工法は、今では北米の木造住宅の90%以上を占めるまでになり全世界に広がっていきました。
 
こうして日本にも昭和49年にツーバイフォー工法がオープン化されて以来、
デザインの美しさもアピールして「洋風住宅ならツーバイフォー」と、
すっかりわが国に定着しています。

札幌時計台や札幌・豊平館(重要文化財)が
ツーバイフォー工法で建てられた代表的な建物です。
 
札幌 豊平館
札幌時計台

●ツーバイフォーの名前の由来

ツーバイフォーの名称は、主に使用される構造用製材のサイズが
「2インチ×4インチ」で、北米でそれがtwo by fourと呼ばれたことから、
住宅全体の名称として一般に定着しました。
日本での正式名称は『枠組壁工法』と呼ばれています。

●ツーバイフォー工法の利点・メリット

耐震性に優れている
 
工事期間が短く完成は早い
 
気密性が極めて高く、内部の空調管理も容易なため省エネルギー住宅を実現できる
 
部材相互の密接度が高く、防火性断熱性が高い
 
品質アップ・コストダウンに大きな役割
 
仕上げのために高価な構造材を使用する必要がなく、強度の強い専用構造材を使うことができ、
コストを抑えながら構造躯体を一定の高品質に保つことができる
 
住宅金融公庫の融資や公庫特約火災保険でも、一般木造建築より有利
 
家が六面体の一つの「箱」なので、建物を支える主要な壁(耐力壁)がバランス良く設計されていれば、頑丈なため吹き抜け、ロフトなど広々とした空間を演出できる

●ツーバイフォー工法の欠点・デメリット

◎耐震性が壁によって確保されているため、将来的な壁の撤去や貫通などはできず間取りの変更が困難
 
◎木を露出したデザインを施したくてもパネルで面が構成されているので困難
 
◎同じ理由で木による調湿が期待できない ・従来工法に比べて施工できる建設会社の数が少ない
 

●ツーバイフォー住宅とは

木造枠組壁工法と言われる
現在最も地震や火事に強く、気密性の高い住宅
として注目を集めています。
 

軸組工法では、まず柱や梁を基本構造として建物を支えるのに対して、ツーバイフォー工法は数種類の規格化された構造用製材でつくった枠組に構造用合板などの、面材を張り建てるパネルで、床壁・屋根を構成して建物を支えています。
 
 
ツーバイフォー工法は、床・壁・天井などが、それぞれ変形しにくいパネル (版)構造でこれらが箱状に組み合わされています。
 
そのため、外から強い力が加わっても、
その力が1ヶ所に集中することなく床や壁、
天井に分散され建物全体で負担する構造となっています。
 
これが地震や台風 に、強いという特徴になって現れているのです。
平成5年1月の釧路地震、平成7年1月の阪神淡路大震災においても、その強さが実証されました。

●地震にも強いツーバイフォー工法とは?

「ツーバイフォー住宅が、地震に強い」のには理由があります。
 
6面体で支える一体構造だから地震に強い

世界有数の地震図である日本において、住宅の「耐震性」は最も重要な基本性能です。
 
日本でツーバイフォー住宅が着実に増えている大きな理由はここにあります。
 
床・壁・屋根が一体となったモノコック構造のツーバイフォー住宅は、
地震の揺れを6面体の建物全体で受け止めて力を分散・吸収し、
荷重が一部分に集中する事を防ぐため、地震に対して抜群の強さを発揮します。
 
また地震力が一部分に集中することがないため倒壊・損傷を防ぐ機能をもっています。
 

●ツーバイフォーと鉄骨造との比較図

●ツーバイフォー
力が一点に加わっても、面全体に分散させることで
強さを発揮している
●一般的な鉄骨造
加わった力が接合部や一部の部材に集中する

3階建て実大建物でツーバイフォーの振動台実験結果

日本ツーバイフォー建築協会は、ツーバイフォー住宅がなぜ地震に強いのかを検証しました。
 
平成18年4月、阪神・淡路大震災時に神戸海洋気象台で記録された地震波をデータに基づいて三次元的に再現しました。
 
続いて、その後に強い余震がくることを想定して、新潟中越地震で記録された震度6強の地震波も再現しました。
 
この実験で、3階建てツーバイフォー住宅はほとんど損傷もなく、優れた耐震性能を証明しました。

7階建て木造建物の振動台実験

この実験は枠組壁工法の大地震下での性能検証と、提案した中高層木造建物用の設計法の検証に資するデータを取得することを目的としています。

試験体は、1階は駐車場を想定して鉄骨造としており、2~7階は枠組壁工法で建設されました。
 
大きさは、縦横約12.4m×18.4m、高さ20.4m。床面積は過去最大。実験では、1994年のNorthridge地震で計測された地震波を米国の耐震基準に合わせて1.8倍にした地震動などを用いて加振が行われ、結果は国内外の学会・国際会議などで発表されるとともに、今後のわが国における木造建築の中高層化を構造的に検討するための研究にも活かされる予定です。
 
度重なる大地震でもやっぱりツーバイフォー住宅は強かった。
阪神・淡路大震災と新潟県中越地震の97%が被害無し、居住に支障なし
2つの大地震の調査対象戸数は合わせて9,673棟ですが、いずれも全壊はありませんでした。
阪神・淡路大震災の半壊2棟は、地震の液状化などによるものです。
また、新潟県中越地震では半壊もありませんでした。
2つの大震災では、液状化・隣家のもたれかかりなどを除いた本来の地震による被害に限定すれば「特に被害なし」「当面、補修なしでも居住には支障ない」が97%を占めました。

●阪神・淡路大震災及び新潟県中越地震の調査結果

被害程度
被 害 発 生 理 由
地震の揺れにより
隣家のもたれかかりにより
地盤の移動・液状化により
その他
全壊
0棟
0棟
0棟
0棟
0棟
半壊
0棟
0棟
2棟
0棟
2棟
類境
8棟
8棟
多少の工事が必要
3棟
21棟
158棟
101棟
283棟
当面、補修なしでも居住に支障ない
198棟
35棟
185棟
2215棟
2633棟
小計
201棟
56棟
345棟
2324棟
2926棟
被害なし
6747棟
合計
9673棟

●東日本大震災の調査結果

被害程度
被害発生理由(津波を除く)
津波被害
強震変形
地震崩壊
液状化
類焼他
合計
全壊
0棟
6棟
0棟
1棟
7棟
105棟
半壊
2棟
33棟
34棟
0棟
69棟
128棟
一部破壊
319棟
61棟
16棟
17棟
413棟
410棟
321棟
100棟
50棟
18棟
489棟
643棟
多少の被害有及び被害無
19,633棟
7棟
小計
20,122棟
650棟
合計
20,772棟
東日本大震災でも被害なし、居住に支障なしが98%(除く津波被害)
東日本大震災における調査対象戸数は20,772戸ですが、そのうち津波による被害を除けば、ツーバイフォー住宅では当面補修をしなくとも居住に支障ない住宅は98%を占めました。